100の読者、100の経験[042]


安室 久美子

 

眼鏡店パート

2018年3月15日 仲間と読み合った『ART BRIDGE』と『言葉の宇宙船』
2018年3月15日 仲間と読み合った『ART BRIDGE』と『言葉の宇宙船』

Q1:本書を読んで印象に残っている一文があれば教えてください。

—————— まず、ちょっとやってみることだ。そしてうまくいかなければ、引き返す。小さければ引き返せる。小さいものだけが引き返せる。こうした小さな試みが、社会の至る所で自生し、共生する世界を夢見る。そんな生き生きとした複雑な世界を求めて、わたしたちは船を出そう。[p176 14行目ー17行目]

 

Q2:その一文から感じたこと、思ったこと、考えたことを教えて下さい。

 

約2年前の梅雨間近の蒸し暑い夜、Art Bridge Instituteのインターンプログラムに参加するために、アーツ千代田3331にある部屋の扉を開けました。

 

『ART BRIDGE』の読書会って、小説の読書会とどう違うのだろう?

インターンって私でも良いのだろうか?

 

人生折り返しを過ぎ、やり残したことを考えると堂々めぐり、それよりは行動する方がよいかと思い、場違いを承知で説明会へ飛び込みました。

 

待っていたのは、バックグラウンドも様々な、アートに並々ならぬ情熱を持つ若い仲間でした。学生時代に戻ったように、自主的に取材、編集、校正作業を行い、一つの目的に向かって協働で作業をする楽しさ。次から次へと意見が生まれ、思いを語り合い、アイディアが膨らんでいく躍動感を体験しました。小さな扉が大きな世界へ広がりました。

 

アーツ千代田3331の302号室は、私にとっての「夏への扉」であり、小さな試みが自生・共生する、忘れられないシーンがよみがえる場所です。



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