河村 実月
文藝誌「園」主宰/コック
Q1:本書を読んで印象に残っている一文があれば教えてください。
—————— 本の中身だけではなくて、本の造りや、その本を誰とつくるのか、どこで読んでもらうのか。
[p42 8行目ー9行目]
Q2:その一文から感じたこと、思ったこと、考えたことを教えて下さい。
言葉の宇宙船に、またあたらしくひとつの言葉、ひとつの意志が乗り込んだ。
このページには、本に書かれている言葉の他に、文藝誌『園』を共に主宰している江原の言葉「手に取ることや見つけ出すことの大事さ」、そして言葉の宇宙船を私たちに勧めてくれた美術家・黒坂祐さんの言葉「本をつくることは人にとってよい動きをうむことができる」と書き込んである。
このふたつを書いたのは、園の創刊に向けて駆け回っていた頃、2017年冬の新富町。霜柱にはしゃぐ友達の眩しい姿も同時に思い出される。ページを開くと、言葉や意志だけではなく、読んでいた時の季節や情景も一緒にやってくるみたいだ。
電車や店の厨房でいつも読んでいた言葉の宇宙船は今、学芸大学のとある書店に外泊中だ。私たちの本の隣に並んでいる。
言葉の宇宙船も私たちの本も、誰かの言葉やひとつの季節が乗り込むのを待っている。心地のよい余白、それぞれの本の、その先の景色を想う。
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